キノコ@ホテル

目黒の“アート・ホテル”(笑)CLASKAで、珍しいキノコ舞踊団「FLOWER PICKING」を見る。
開演前に1階のカフェラウンジでお茶してたら、キノコさんたちが隣のテーブルへ。「お茶するのか」と思わせといて、だんだんとダンスへ移行していく。いい感じの出だし。この空間はやっぱスペシャルですね。吹き抜けで天井が高くて開放感があるし、「借景」として最高のロケーションだ。ただ、カフェの席数はせいぜい40程度なので、残りの観客はすし詰めの立ち見で、カフェの周りから見ることになる。僕も、たまたまカフェでお茶してなかったら、前の人のアタマばかりを見ることになってあんまり楽しめなかったかも。
そういうわけで、ここでは10分ほどで切り上げて、会場は2階のギャラリーに移るのだが、うーん、やっぱギャラリーはギャラリーなんだな。その時は展示がない状態だったから天井の低い単なる細長い部屋で、そこに椅子と座布団が並べられてしまうと、スタジオ公演みたいなのと同じ雰囲気になる。もちろん、キノコさんたちは、色々楽しませる工夫をしてくれてるので、パフォーマンスとしては全然OKなのだが、見るほうの「欲」としては、1階のイントロ部分の後だけに、ね。わがまま言ってるけど。
ところで、今回ダンサーに1人ニューフェイスが登場したのだが、この篠崎芽美(めみ)嬢、何かタイプとして「キノコ・ダンサー」っぽくない。って、つまり「グルーヴィ」なんだな。キノコのダンスは「脱力系」などと言われたこともあるが、唯一無二の妙なグルーヴ(プルプル感?)を持った伊藤千枝は別格として、キノコダンサーは振りの1個1個を割とサラっと踊るのが特長。「サッサッサッとお掃除、楽しいな♥」みたいな。ところが、その同じ振りも「おてんば芽美ちゃん」が踊ると、自然に抑揚が強調され、「ファンキー」なノリが出て来る。ちょっと「黒」、入ってます的な。キノコとしては珍種。伊藤千枝のグルーヴィさともまた違う。「新しい血」ってヤツですかね、ちょうどフォーサイスにおける安藤洋子みたいな?