公告 「ダンス批評家」に復帰します

2005年1月26日より「ダンス批評家」の肩書きを外して活動してきましたが、この度、思うところあって、再び「ダンス批評家」を名乗ることにしました。文字数制限にもよりますが、今後の原稿その他のクレジットは「音楽家・ダンス批評家・『吾妻橋ダンスクロッシング』オーガナイザー」となります。
批評家の看板を降ろした理由はこのブログ(2005.1.26)にも書きましましたが、キュレーションやコラボレーションといった活動が増えていくなかで、批評の公平性を担保することが難しくなるかもしれない、ということでした。しかし、今思うのは、特定のアーティストへの「えこひいき」とか「癒着」とかいうような疑念を引きおこす危険性ということも所詮は、桜井圭介個人の対外的な「見られ方」の問題に過ぎないのであって、批評の信頼性はあくまで批評の的確さに、キュレーションの評価はあくまでその成果にのみかかわるはずである、と。
もっとも、これまでの4年間もダンスに関する文章はそれなりに書いていたわけだが、それらが何であったかと言えば、やはりそれは「批評」であったのだ(もちろん、単なる紹介記事や推薦の文章も書いているが、それは当然ながら「批評」ではないので話が別)。そして、「批評家」とは何者かと言えばやはりそれは「批評」を書く者のことに他ならない。紹介文や解説ばかり書く者(それはむしろ「ジャーナリスト」と呼ぶべきだろう)、さらに驚く事には「原稿を書かない者」までもが批評家を名乗り、批評を書く者が批評家を名乗らないでどうする、というのが冒頭に書いた「思うところあって」ということだ。
というわけで、今後ともよろしくお願いします。