三鷹は家から近い

京都の曲作りがマジで切羽詰まっているにもかかわらず、ペンギンプルペイルパイルズ『246番地の雰囲気』@三鷹市芸術文化センターを見に行ってしまった。ボクデス小浜の3年振りの「俳優」復帰が気になったからだ。三鷹は家から近いし。
で、小浜の演技はどうだったかというと、「小浜だった」というしかない。二役演じているのにその違いがなかった。役者として小浜の舞台を初めて見たという彼の新妻は「家にいるときとまったく同じだ」と言ったそうだ。今回の舞台には、六本木のショーパブのニューハーフのエンタテイナーとか、モデルさんといった、いわゆる「俳優」ではない方々も出演されていて、小浜はそっち側に限りなく近い立ち位置だった。つまり、「パフォーマンス」の人「ボクデス」ってね。
戸田正宏のデタラメっぷりが痛快でした。最近、戸田君は竹内銃一郎の書いた小津の『おはよう』の主役(佐田啓二の役ね)なんかやったりもしてるが、こっちのほうが本人に近いです。ある意味の「キ○ガイ」。朴本は半ズボンのコドモ探偵というハマリ役でグー。
今回のホンは和製ハードボイルドってことで、日活アクションっぽいテイストも少しあるが、それよりも南佳孝というか松本隆というか要するに「風都市」な雰囲気(あと、鴨沢裕二『クシー君』!)を感じた。無国籍アクションというより、未来的ノスタルジーというか。で、松本隆+筒見京平の『木綿のハンカチーフ』が重要なモチーフとなっていて実際何回も歌われるのだった。こういうのって、僕なんかの世代にツボだったりするんだけど(そういえば倉持裕は前にも達郎の『高気圧ガール』かなんか使っていたな)、どういうアレなんだろうか。不思議。